2006年12月01日
境界線
風呂に入っていた
戸の外で音がした
こんな夜中に何?
というより僕は独り暮らしだ
すると また物音が・・
静かに入ってるのね
と声を掛けられた
誰だ?
誰?
誰?
ダレ?
苦しくなってきた
プハッ!
目が覚めた
風呂で溺れかけてしまった
情けない
あぁ 夢だったのか・・・
すると戸の外で物音がした。
2006年12月01日
すこしだけ
尻の痺れがとれたら座り
手の痺れがとれたら食事し
足の痺れがとれたら立ち上がり
立ったら めまいがする
横になっても星が飛び
倒れないように意識すると
頭痛がした
横になったままだと
どこの痺れもとれにくい
どこの痺れもとれにくい
ひどく疲れる
動いてないのに
めまいがやってきた
混乱して涙が出てきた
でもコレ以上泣いたら
疲れて
自分のことすら
自分で出来なくなるから
泣き続けることも
できない
2006年12月02日
尋問
「はい。彼女とは何度か会ったことがあります。」
そう・・・
彼女のことは随分前から知っていた。
彼女は、僕の着ていたシャツを指差し、
「その色、好きよ。」
と言ってくれた。
男なら、彼女に興味あるはずだ。
しかし、この男は何だろう・・・
さっきから、見当違いの質問ばかりしてくる。
「もう、いいですか?」
「なんで?」
「彼女が心配なんです。」
そう・・・
彼女のことは随分前から知っていた。
彼女は、僕の着ていたシャツを指差し、
「その色、好きよ。」
と言ってくれた。
男なら、彼女に興味あるはずだ。
しかし、この男は何だろう・・・
さっきから、見当違いの質問ばかりしてくる。
「もう、いいですか?」
「なんで?」
「彼女が心配なんです。」
2006年12月03日
2006年12月04日
2006年12月05日
2006年12月06日
2006年12月07日
罪のない思い出
近くの本屋でバイトを始めた。
店主のおじさんは、
朝から夜遅くまで店を開けていた。
私の働く時間は夕方の4時から7時くらい
で、
その間におじさんはご飯を食べて、
奥さんの見舞いに行く。
ある日、急におじさんが・・・
「君はマリア様みたいだ。
聖母マリア・・・」
と言った。
恐くて、すぐ逃げるように帰った。
10年後、
たまたま立ち寄ったら、
おじさんは歯にかんでいた。
2006年12月08日
自動販売機
僕は、今まで一生懸命に関わってきた。
しかし、ジュースの自動販売機を1人でやっていくには、無理なことに気がついた。
でも、仕方ないじゃないか!
すごく気に入っていた、あのタクシー乗り場は改装されてしまったんだ!
居場所は、もうどこにもないんだ・・・
いや、落ち込んでは入られない。また、気に入る場所ができるだろう。
2006年12月09日
2006年12月10日
おすすめ夢
まず、湖に行ってください。
そして、湖畔のボート屋で救命胴衣を借りてください。
そこらで遊ぶ子どもに、
ボールの件で濡れ衣を掛けられますが、
何も言わないでください。
しばらくすると、
鳥おじさんがパンをくれるので、
ところ構わず
投げまくってください。
すると、
開けてないトビラ
を感じるので、
そこへ行って
開けてください。
2006年12月11日
風の音
「何してんの?」
と聞いても、
いつも答えてくれない
その人は、
風が強いのに
鼻水を垂らしながら、
生真面目に
『何か』
をつくっていた。
大きくなった後に、
色んなものを見たり聞いたりして、
あれが何だかわかった。
でも、あの時の幼い私は、それに吸い込まれてしまったんだ。
2006年12月12日
2006年12月13日
2006年12月13日
にわか雨のあとで
行きつけの店へ行こうと
地下鉄に乗り
最寄り駅から歩いていたら
雨が降りだした
雨宿りをする場所を探していたら
すぐ止んでしまった
すぐ歩きだすと
すれ違った妊婦の腹が透けて見えて
赤ちゃんが見えた
2006年12月14日
ねろぱーぱろん ねぱーぱね
ある朝、起きて一階へ下りたら・・・・・
お父さんも、
お母さんも、
お姉ちゃんも、
後ろから下りてきた弟も皆
キツネだった!
私もキツネかなぁ?
と思って鏡の所へ行ったら、
キツネだった!
2006年12月15日
2006年12月16日
手紙
ずっと必死で、
必死で、
助けを求めてきた。
でも、
その必死さは
誰にも伝わる事はない。
そんなものだと
諦めてるフリをしていた。
そんなある日、手紙がきた。
それには、差出人の名前すらなく、
ただ
『何を助けてほしいのか?』
とだけ書いてあった。
わからない・・・
まぁいい、
どちらにしろ
返事を出す相手もわからないんだ。
2006年12月17日
わがままな記憶
幼い頃、
躾に厳しかった父が
『食事中に笑ってはいけない』
というルールを作った。
でも、
笑ってはいけない、
笑ってはいけない・・・
と思えば思うほど、
しょうもないことすら
おかしく感じるのだった。
ある日、
とうとう我慢できずに吹き出し、
食べていたものを飛び散らしてしまった。
それで、
皆を見回すと、
皆が噴き出しまくっていて、
そこいら中に様々なものが飛び散っていたのだった。
もちろん、
父のまわりもだ。
2006年12月18日
2006年12月18日
自転車じいさま
今日も朝のラッシュが済んだころに
川沿いへサイクリングに出掛ける
ん?
あの前のは・・・
後ろにも前にも
子どもを乗せられるやつやな・・・
抜かしてやれ!
やった
ん?
高校生が何でこんな時間に!
抜かしてやれ!
やった!
まだまだ若いもんには負けへんで
2006年12月19日
2006年12月20日
貸店舗
いつもの様に、仕事帰り最寄り駅から
家に向かって歩いていた。
物心のつく、
ずっと前からあった
駅前のダンス教室が閉まって、
「貸店舗」
の貼り紙が貼ってあるのに気がついた。
なんだか、
妙な
喪失感に襲われた。
でも、すぐ
何事もなかったように
歩いていた。
酒屋を通り過ぎた辺りで
中学の時の同級生に声を掛けられて、
はっ! とした。
「今、おまえ時間ある?
あったらさ、あのダンス教室行ってみないか?」
「でも、あそこ
貸店舗
の貼り紙が・・・」
「いいから、いいから。」
と、言われるがまま道を引き返すことにした。
彼は慣れた様子で中へ入って
「父さん、友達連れて来たよ。」
「おう!彼女か?」
「違うよ。」
何だか、少し呆れながら辺りを見回すと、
母が和服で来ていた。
いったい何故?
母は特別な時しか、和服を着ない・・
あぁ、そうか。
ここをやってたおばさんが亡くなったんだ。
トイレに行きたくなって、探したけど、
今いる階にはなさそうだった。
ウロウロしていると、階段を見つけた。
見上げると
果てしなく続くのでは?
と思うほど、長く続く階段であった。
はっ!?
早くおばさんに教えないと!
2006年12月20日
2006年12月21日
2006年12月22日
2006年12月23日
ピーナッツ
ほとんど行ってない私の中学校は、給食ではなく弁当だった。
ある日、
いつものようにテレビを見ながら、
母の作ってくれた弁当を家で食べていると、
目の前にアニメの犬が座った。
その次の日、学校へ行き、出席簿を見ると出席になっていたので、
「先生、私・・・
昨日来てないよ。」
と言うと、
「来てたよ。」
と言われた。
その日の下校の時、
下駄箱のところで友達に、
「バイバイ」
と言ったら、
「あれ!?
さっきバイバイしたのに?!」
と びっくりされた。
2006年12月24日
秘密
私は昔、交通事故に遭った。
目が覚めるとベットの上にいて、体のほとんどが動かなかった。
それから、
またすぐ眠りに落ち、次に目が覚めると、
サイボーグになっていた。
私は、
自分の意志とは無関係に、
人造人間になったのだ。
このことは、お父さんと私を造った人しかしらない。
2006年12月26日
2006年12月26日
魚屋
絵葉書ばかり売ってる町がありました。
そこには、父が遺した大昔のドイツの城のと、まったく同じ物がありました。
涙がでました。
泣いてばかりいました。
すると、狭い通りの絵葉書屋の爺さんが、通りで魚を焼いていました。
「食べていくか?」
と爺さんが優しく言うので、
遠慮なく戴いたら、金を取られた。
なんて甲斐性のない爺さんだ。
でも、魚はうまかった。
まっすぐ行けば駅に着く。