2006年12月27日
ツバメの街
ある男を尾行していた。
今、駅のホームを歩いている。回転寿司屋を2軒通り過ぎる。
駅も変わったなぁ、
と感心していると男はトイレの矢印の方向へ消えた。
私は女だ、中へは入れない。
トイレの前で待とうかと考えていたら、
男はその奥のエレベーターに乗って下へ降りていってしまった。
今いるホームからは、上にしか行けないはずなのに・・・
2006年12月28日
2006年12月29日
スプーン
彼女はキャンディ・ショップの店員だ。
クリスマスの1ヵ月前くらいから、忙しすぎて
ほとんど会えなくなる。
でも
そもそも僕と彼女は、
近くになったり遠くに感じたり、
位置なんて
まるで最初から存在しないみたいな
ところにいる。
とめどなく流れるコトバ。
とうとう見えなくなってしまった。
それでも目を凝らし、
その粒をスプーンですくうんだ。
2006年12月30日
照らす明かりは
私は、川沿いのアパートに一人暮らしをしている。
あの日は、風邪を引いて仕事を休んでいた。
トイレに行った時、ふっと窓を見ると、川の向こう岸の階段に、
人間に噛まれた幽霊が200人くらい集まってるのが見えた。
その幽霊たちの音をBGMに、うんこをした。
2006年12月31日
消滅
大きなシャワールームで
昔の男とセックスしていた
すると右乳首がとれた
しかし中から爬虫類の様に
新しい右乳首が出てきた
すると今度は胸がどんどん小さくなる
このシャワールームには
いろんな人が入ってくる
待合室にでもなってるのだろうか?
そして、
男女同じなのは何故?
また さっきの男が入って来た
なくなった乳首が気になって仕方ない