オオサカジン

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Posted by オオサカジン運営事務局 at

2006年11月18日

紙ひこうき

ひとは たいしたことじゃなくても
それ自体に
意味を 持たせることができる
あぶらは空気中に ひろがって
夜中に落ちていく
建てることを切望しているのに
中身だけが ゴロンとしていて
外から 丸見え
でも隠そうとなんてしない
今 味わっている混乱は
致命的なものなんかじゃないし
記憶は時間が経つ程
ホントから離れていく
1世紀変わらないものなんてある?
あたり前って?
変化しつづけるのに
当たり前なんてない  


Posted by masayo at 11:39Comments(7)Black

2006年11月19日

痕跡

一方、路上では

生真面目な踊り

手頃な言葉数

窮屈の加速

覚える必要のない行き先

頻繁に停止を表示する

失ったものは満ちて

また

どこかに痕跡
  


Posted by masayo at 09:51Comments(3)Black

2006年11月20日

青林檎

右の腰がザックリ切れていた。
でも恐ろしく痛みはなく、血もほとんど出ていなかった。
私には、やるべき事がたくさんある。
腰のことは忘れて、我無者羅に働いた。
ある日、顔の頬から顎にかけてブクブクに腫れて浮腫んだ。
それでも会社で昇進し、休むわけにはいかなかった。
  


Posted by masayo at 10:14Comments(1)Black

2006年11月21日

規則

会社に着くと、誰もいなかった。
ここは、マンションの一室でとても小さい。
窓も小さいのが一つあるだけで電気を点けなければ真っ暗だ。
いつもの様に席につくと、昨日帰る時になかった封筒があった。
なんだろう。
中を見ると30万円入っていた。
すると、誰かが激しくドアを叩いた。
  


Posted by masayo at 11:09Comments(1)Black

2006年11月22日

四つの窓

平日の昼間に、空いた電車に乗っていた。各駅停車だ。
 ある駅に着くと、おばさんが乗り込んできて、ガラガラに空いてるのに、わざわざ私の隣に座って、
「あんた、開けてない窓があるよ。」
と、呪文のように言った。
「え?」
と聞き返すと、

「人には四つの窓があってね。
一つ目は、自分も他人も知ってる自分。
二つ目は自分は知ってるけど、他人は知らない自分。
三つ目は、自分の知らない、他人が知ってる自分。
四つ目は、自分も他人も知らない自分。
あんたは随分あけてないね。辛いだろうよ。」

と言って、

おばさんは嘘泣きをした。

  


Posted by masayo at 10:23Comments(3)Black

2006年11月23日

キャッチ


「昼間、近所で猫が糞をして、しばらく臭い風が家の中を駆け巡っていたわ。その猫ったら普段から何か、人を寄せつけない豪華さを持っているの。」
と彼女は言った。

その時、どうしても気になることがあった。

 一週間で彼女の髪が腰まで伸びたのだ。
 目に見えることがすべてじゃないけれど、あまりに突然で彼女の体を心配した。
  


Posted by masayo at 06:45Comments(0)Black

2006年11月24日

選択

遠くへ
遠くから



ばっかしになってるわ


遠くから く


  遠くから

昨日から

きのうから?

あしたの
  


Posted by masayo at 11:08Comments(1)Black

2006年11月25日

スープ


 トイレの外で友達を待っていたら、突然知らない人に話しかけられた。

どうしても、その人は特別な人だと感じた。

店に案内されて、落ち着かずにいた。
すると、頼んでもいないスープが出てきた。
何故か、疑い深い私が疑うこともなく、一口飲んでしまった。

すると、得意の嘘も必要ないほど、平気になったのだ。

そして、必要なのはコレだとわかった。
  


Posted by masayo at 11:14Comments(2)Black

2006年11月26日

食事


 数年前、昔文明が栄えていた街を旅したことがあった。
そこでは、望めば様々な体験ができた。例えば、シンプルなベットで眠るか、素晴らしい細工のしてある昔の棺桶のレプリカで眠るかを選ぶことができたし、遺跡から出てきた小物の簡単な修復を見学したり、古代料理を再現したものをたべることもできた。
そして、私は旅の最終日に古代料理を食べてみることにした。それらは、日持ちがするように特殊な液体に浸けておいたものらしい。その中に、見た目は茶色いだけの肉があった。それを口にした時、それが口にしてはならない肉であることを知った。しかも、早く食べておけば良かったと後悔するほど、私の口に合ってしまった。
私は旅から戻り、ネットであの街の古代料理の真空パックを見つけて買った。 ある日、母が私の家へ遊びに来て、それを見つけた時、ドキッとしたけど、何の肉かわからなかったようだ。

 私は、今もそれを定期購入している。
  


Posted by masayo at 10:55Comments(2)Black

2006年11月28日

カラス


私は妊婦だ。
最近は用もなく町中を歩き回っている。でも、とても歩きづらいし、休むと立つ気がなくなる。
ある日、道端に3羽のカラスの死骸を見つけてしまった。3羽の内、1羽は体だけ轢かれたらしく、体は路面に貼りついていて、風が吹くたびに羽根だけが、

 バサーッ
 バサーッ

と端めいていた。


 その日から、黒い服ばかり着るようになった。

 しばらく経って・・・

 私の背中に羽根が生えた。
  


Posted by masayo at 08:41Comments(2)Black

2006年11月29日

誰そ彼は

〜黄昏〜




ある日から、目が覚めると午後の4時だった。


何時に眠りにつこうと同じだ。


ある時、夕方の6時に眠りについたが、次の日の午後4時に目が覚めた。


理由を考えてみた。


 疲れすぎているのではないか?


 しかし、ありえないだろう。


私は何もしていないのだ。



ほ・ん・と・う・に



 何もしていない。


眠りたくなった。


また、明日も午後4時に目が覚めるのだろうか・・・
  


Posted by masayo at 09:57Comments(2)Black

2006年11月30日

その内側で


カーテンを開けて
朝になったら眠る
私のグレー色の朝

外は嵐

それでも目をつぶれば
グレーの朝だった
  


Posted by masayo at 09:37Comments(4)Black

2006年12月01日

境界線




風呂に入っていた


戸の外で音がした


こんな夜中に何?


というより僕は独り暮らしだ


すると また物音が・・


静かに入ってるのね


と声を掛けられた



誰だ?


誰?

誰?

ダレ?

苦しくなってきた


プハッ!

目が覚めた


風呂で溺れかけてしまった

情けない


あぁ 夢だったのか・・・


すると戸の外で物音がした。
  


Posted by masayo at 00:52Comments(1)Black

2006年12月01日

すこしだけ


尻の痺れがとれたら座り

手の痺れがとれたら食事し

足の痺れがとれたら立ち上がり

立ったら めまいがする

横になっても星が飛び

倒れないように意識すると

頭痛がした

横になったままだと 

どこの痺れもとれにくい

どこの痺れもとれにくい

ひどく疲れる

動いてないのに

めまいがやってきた

混乱して涙が出てきた

でもコレ以上泣いたら

疲れて

自分のことすら

自分で出来なくなるから

泣き続けることも

できない
  


Posted by masayo at 11:15Comments(1)Black

2006年12月02日

尋問

「はい。彼女とは何度か会ったことがあります。」


そう・・・
彼女のことは随分前から知っていた。


彼女は、僕の着ていたシャツを指差し、
「その色、好きよ。」
と言ってくれた。


男なら、彼女に興味あるはずだ。


しかし、この男は何だろう・・・

さっきから、見当違いの質問ばかりしてくる。

「もう、いいですか?」

「なんで?」

「彼女が心配なんです。」
  


Posted by masayo at 10:29Comments(1)Black

2006年12月03日

カスレ





体に何の異変もない


慣れない


気になって眠れず


呼吸を食み出し


睨む かざす凶器を与え


分かれ道 紛れて逃げる


喉が乾いた
  


Posted by masayo at 10:03Comments(1)Black

2006年12月04日


現実の壁にぶつかった。


良く見ると、その壁にはヒビが割れていた。


だから、乗り越えようとしないで、軽く当たってみた。


そしたら、簡単に壊れた。
  


Posted by masayo at 09:20Comments(1)Black

2006年12月05日




遠くで泉の音


我慢と苦笑の循環


手が真っ黒


霧の中


光が闇


空気が泥


点は広々



繰り返すことは


もうないのだ
  


Posted by masayo at 09:55Comments(3)Black