王子

masayo

2007年01月15日 10:00






電車に乗って、椅子に腰掛けた。
向かいに座っている中年女性が、サンダルから小指だけをハミださせ、スケッチブックを睨み付けていた。

突然、その女性は全体が無色透明の自分の鞄から、アルミ製の容器に入った12色入りの色鉛筆を取出し

「王子200」

とメモして、空にかざした。

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